数珠の持ち方完全解説!宗派別の作法や葬儀・焼香のマナー
- 3 日前
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急なお通夜や葬儀の際、「数珠の持ち方はこれで合っているのかな?」と不安に思う方は少なくありません。
数珠(じゅず)は、仏教の儀式において仏様や故人と向き合うための大切な法具であり、持ち主の身を守る厄除けのお守りとしての役割も持っています。
この記事では、初心者の方でも迷わないよう、数珠の基本の持ち方から宗派別の作法、葬儀のシーン別のマナーまで詳しく解説します。
数珠の基本の持ち方とマナー

数珠の持ち方の基本は、左手で持つことです。
仏教では左手は「仏様の世界(清浄)」、右手は「私たちの世界(煩悩)」を表すとされており、清浄な左手に数珠をかけるのが正しい作法とされています。
左手首にかける基本姿勢
移動中や座って待機している時など、数珠を使わない場面では左手首にかけておくのが一般的です。
房(ふさ)の位置
房が手首の下側にくるように垂らします。
持ち歩く際
手首にかけない場合は、左手で房を握り込むようにして持ちます。
合掌する時の正しい持ち方
お焼香や読経の際に手を合わせる「合掌」の場面では、数珠を両手にかけます。
親指と人差し指の間
合わせた両手の親指と人差し指の間に数珠をかけ、親指で軽く押さえるのが最も一般的なスタイルです。
房の垂らし方
房は手のひらの外側(自分から見て向こう側)に垂らすのが基本ですが、宗派によって手の内側に収める場合もあります。
座る時や移動する時の作法
葬儀の会場内を移動する際や、椅子に座って待機している時の所作にも注意が必要です。
左手で持つ
歩く時は、左手の親指と人差し指の間に数珠をかけ、房を下に垂らして持ちます。
椅子や畳に置かない
数珠は仏具であるため、椅子の上や畳に直接置くのはマナー違反です。使わない時は必ず左手首にかけるか、バッグやポケット(数珠袋)に収めましょう。
宗派別に見る数珠の持ち方
数珠の持ち方は、信仰する宗派によって細かな違いがあります。
参列する葬儀の宗派がわかっている場合は、その作法に合わせるとより丁寧です。
浄土真宗の持ち方
浄土真宗では、本願寺派(西)と真宗大谷派(東)で房の扱いが異なります。
【浄土真宗本願寺派(西)】
合掌の形
数珠を二重にして両手にかけ、房を左側に垂らします。
【真宗大谷派(東)】
合掌の形
数珠を二重にして両手にかけ、房を上に向けた状態で右側に垂らします。
【真言宗の持ち方】
真言宗では、長い本式数珠を使用するのが特徴です。
持ち方
数珠を二重にして、両手の中指にかけます。
所作
合掌した際、数珠を軽く擦り合わせて「ジャラジャラ」と音を立てる作法があります。これは煩悩を払うという意味が込められています。
日蓮宗の持ち方
日蓮宗も独特な形状の数珠を使用します。
持ち方
数珠を一度ひねって「8の字」のような形にし、右手の中指に3本の房がある方を、左手の中指に2本の房がある方をかけます。
浄土宗の持ち方
浄土宗では、2つの輪が交差したような「二連」の数珠を使用します。
持ち方
両手の親指に数珠をかけ、房を自分の方へ垂らして合掌します。
曹洞宗と臨済宗の持ち方
禅宗である曹洞宗や臨済宗では、比較的シンプルな持ち方をします。
持ち方
数珠を二重にして左手にかけ、そのまま右手を添えて合掌します。房は左手の小指側に垂らすのが一般的です。
葬儀や焼香での数珠の使い方
葬儀の現場では、数珠を手に持つタイミングや、一時的に手放す際の所作が重要になります。
受付で記帳する時の作法
受付で芳名帳に記帳する際は、数珠の扱いに注意しましょう。
左手首にかける
記帳する時は、数珠を左手首にかけておけば、両手が自由になりスムーズに記帳できます。
数珠袋を活用する
手首にかけにくい場合は、一度数珠袋にしまい、バッグの中に置くのがスマートです。
お焼香の際の具体的な所作
お焼香は、故人を供養する最も重要な場面です。
焼香台へ進むまで
数珠は左手で持ったまま移動します。
焼香の瞬間
右手の指先でお香をつまむ際、数珠は左手にかけたままにします。
合掌
焼香が終わったら、数珠を両手にかけ直して(または左手にかけたまま右手を添えて)深く一礼します。

男女の数珠の違いとマナー
数珠には男性用と女性用があり、珠の大きさやデザインが異なります。

男性用の数珠の選び方と持ち方
男性用の数珠は、珠のサイズが大きく、重厚感のあるデザインが一般的です。
珠のサイズ
一般的に10mm〜12mm程度の大きな珠が使われます。
色と素材
黒檀(こくたん)や紫檀(したん)などの木製、またはオニキスなどの落ち着いた色の天然石が選ばれます。

女性用の数珠の選び方と持ち方
女性用の数珠は、珠が小さく、華やかな色合いのものも多く見られます。
珠のサイズ
一般的に6mm〜8mm程度の小ぶりな珠が使われます。
色と素材
水晶、ローズクォーツ、真珠などが人気です。房の色もピンクや紫などバリエーションが豊富ですが、葬儀の場では派手すぎないものを選ぶのが無難です。
略式数珠と本式数珠の違い
数珠には、どの宗派でも使える「略式数珠」と、特定の宗派専用の「本式数珠」があります。
全宗派共通の略式数珠の作法
略式数珠とは、一重の輪で構成された数珠のことで、宗派を問わず使用できるのが最大の特徴です。
メリット
1つ持っておけば、どのような葬儀に参列しても失礼にならないため、初めて数珠を購入する方におすすめです。
持ち方
基本的には左手にかけ、合掌の際は両手の親指と人差し指の間にかけます。
宗派専用の本式数珠の扱い
本式数珠とは、煩悩の数と同じ108個の珠で作られた、各宗派の正式な数珠です。
特徴
形状や房の数が宗派ごとに厳格に決まっています。
注意点
自分の家の宗派を大切にしたい場合や、法要に深く関わる場合に適しています。他宗派の葬儀に持参しても問題ありませんが、持ち方は自分の宗派の作法に従うのが一般的です。
数珠がない時の対処法と必要性
「急な葬儀で数珠が用意できない」という場合、どうすればよいのでしょうか。
葬式で数珠が必要な理由
数珠は、仏様と心を通わせるための「合掌」を助ける道具です。
また、持っているだけで功徳(善い行い)があるとされています。
マナーとしての必要性
仏式の葬儀では、数珠を持つことが参列者の基本的なマナーとされています。忘れてしまった場合でも参列自体は可能ですが、できる限り用意するのが望ましいでしょう。
数珠の貸し借りを避けるべき理由
数珠を忘れたからといって、家族や友人から借りるのは避けるべきです。
数珠は「分身」
数珠は持ち主の厄を引き受ける「分身」のような存在と考えられています。そのため、貸し借りはマナー違反とされています。
ない場合の振る舞い
どうしても用意できない場合は、無理に借りるのではなく、数珠を持たずに素手で丁寧に合掌しましょう。その際、心を込めてお参りすることが何よりの供養になります。
まとめ
数珠の持ち方の基本は、左手で持つこと、そして合掌の際は両手の親指と人差し指の間に掛けることです。
宗派によって細かな違いはありますが、最も大切なのは故人を偲ぶ気持ちです。
もし自分の宗派の作法がわからず不安な場合は、全宗派共通で使える略式数珠を用意し、基本の持ち方を実践すれば失礼にあたることはありません。
いざという時に慌てないよう、数珠の状態を確認し、数珠袋に入れて準備しておきましょう。
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