一般的な仏壇でのお参りの作法
近年は「仏壇のない家で育った」「実家では家族がお参りをしていたので、自分は正式な作法を知らない」という人が多いといいます。
そのため、自宅にお仏壇を安置することになって、初めて毎日のお参りをするというケースもあるようです。
その時になって、「どうすればいい」と慌てないように、ひととおりの作法は知っておきたいもの。一般的なお仏壇でのお参りは、次のような手順になります。
〇基本のお参り方法(朝夕二回)
1:朝は合掌し、軽く一礼してからお仏壇の扉を開け、朝食を食べる前に、仏飯、浄水(お茶)、お花などを供えます。
お仏壇の開け閉めは、必ず毎日行ってください。
仏飯は1日1回お供えするのが理想的ですが、難しい時はご飯を炊いた時に、お供えしても問題ありません。
お花は週に1回、月1回と日を決めてお供えすると無理がないでしょう。
2:正座をしてろうそくを灯してお線香をあげ、鈴(りん)を鳴らして合掌礼拝します。
この時にお経やお念仏を読み上げますが、できなければ合掌礼拝のみでも大丈夫です。
3:家族の食事の後、仏飯を下げ、ろうそくを消し、日中はお仏壇の扉はそのまま開いておく、二重扉の場合は内扉だけ閉めておきます。
4:お供えしたいものがあれば、仏前にお供えします。
いただき物は、まず食べる前に一旦お仏壇にお供えするのが作法です。
5:日中、時間があればお仏壇の掃除を行いましょう。
6:就寝前も、朝と同じようにろうそくを灯し、お線香をあげます。
鈴を鳴らした後、お経やお念仏を唱えます。
7:再び鈴を鳴らして、ろうそくの灯を消し、合掌一礼して、お仏壇の扉(内側と外側)を閉じます。
「こんな時はどうすればいい?」お参りの疑問
いざお参りを始めると、少なからず疑問が生じることがあります。
よく耳にする質問を集めてみました。
・朝夕必ずお参りをした方がいい?
→共稼ぎだったり、子育てに忙しいなど、その家庭によってライフスタイルは異なります。
朝夕のお参りが理想ではありますが、家庭事情によっては、朝だけ、夜だけであっても問題はないといえます。
・お供えした仏飯はどうする?
→仏飯は朝食でいただくのが基本です。
ただ、衛生上にどうしても気になるのであれば、捨てても問題ありません。
・ろうそくやお線香の消し方がわからない
→誕生日のように、息を吹きかけて消すのはNGです。
専用のろうそく消しや仏扇などを用いるようにしてください。
線香は振って消すようにします。
・ろうそくやお線香の火をつける時は、ライターを使ってもいい?
→ろうそくに火をつける場合、昔はマッチでしたが、今は仏具として専用のライターがあるので、それを使うとよいでしょう。
線香をあげるときにはろうそくの火を使います。
・小さい子供がいるので、ろうそくやお線香は使いたくない
→近年は「LEDろうそく・線香」といった仏具があり、それを使えば火の心配はなく安全です。
・仏花はの活け方がわからない
→仏花は、左右1対(二束)で飾ります。
本数は3本、5本、7本といった奇数にします。
たいていのお仏壇は花立が2つついており、両方に同じ本数(右が3本なら左も3本)でお供えします。
花立がひとつの場合は、一束でもかまいません。
・仏壇にタブーな花は?
→心がこもっているなら、造花でも庭の花でも問題ありません。
ただ、とげのあるバラや毒の持つ彼岸花はNGです。
また香りの強すぎる花は避けたほうがいいでしょう。
なお宗派によっても作法に違いがありますので、わからないことがあれば、まず檀家のお寺やご住職に相談することをおすすめします。
どんなお仏壇でも、お参りには感謝の気持ちが大事
お参りの作法は、金仏壇、唐木仏壇といった伝統的な仏壇でも、洋風の仏壇でも変わりません。
大切なのは仏さまやご先祖さまに対する感謝の気持ちです。
近年の住宅事情による住環境の変化に合わせた、ジョイフルエーケーの洋風家具調仏壇「モダン仏壇」は仏間や床の間のない洋間やリビングにも置けるので、朝夕のお参りはもちろん、ご先祖さまと語りたいときなど、自然に手を合わせることができます。
またジョイフルエーケーでは、火を使わない「電池式ローソク」「安心のお線香ミニ」など、モダン仏壇にぴったりの仏具もご用意しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。